小児喘息
発作性に起こる気道狭窄によって、喘鳴や呼気延長、呼吸困難を起こす疾患
遺伝と環境素因が関与しており
①気道の慢性炎症
②気道過敏性の亢進
③気道のリモデリング(気管支の構造が変化して元に戻らない状態)
が関与している
小児喘息はアトピー型が多い
判定基準をもとに治療を開始する
呼吸状態とともにSpO2値と呼吸数は重要な指標であるが、アレルギー歴(ハウスダストや食物など)や環境変化の聴取も重要
呼吸状態(喘鳴、陥没呼吸、呼気延長、起座呼吸、チアノーゼ)、呼吸困難感の観察、血液ガスも検査する
基本治療
①酸素投与
②短時間作用型β2刺激薬の吸入
③ステロイド投与
大発作および呼吸不全などでは、入院しイソプロテレノール吸入や人工呼吸器も考慮する
生活スタイル、環境整備、患者(家族)教育支援も大切である
細気管支炎
乳幼児で起こりやすい
喘鳴を呈する疾患の一つで、気管支喘息と区別がつきにくい
細気管支に炎症が起き、分泌物で気道が閉塞、無気肺、閉塞性肺気腫や無呼吸を起こす
乳児や基礎疾患のある児で重篤化しやすい
代表的な炎症の原因はRSウイルスで、分泌物が多いため中耳炎も起こしやすい
兄弟の有無や感冒の状況、集団生活歴の聴取も重要である
SpO2が低ければ酸素投与 (場合によって入院)
哺乳量・食事摂取が低下していれば点滴
分泌物が多ければ去痰薬
気道の開通が悪ければ気管支拡張薬
など症状に応じて対応していく