小児が成人より脱水になりやすい理由
1.小児は体内の水分含有量が多く、細胞外液が細胞内液よりも多い
2.小児の体重あたりの必要水分量が多い
→そのため、成人より多くの水分を必要とする
3.腎機能が未熟
→脱水の際には酸塩基や電解質の異常を起こしやすいため、成人の脱水より重症化しやすい
体重あたりの水分含有量
成人 : 小児 = 60% : 70〜80%
細胞外液の比率
成人 : 小児 = 20% : 40〜45%
細胞内液の比率
成人 : 小児 = 40% : 30〜35%
脱水の管理では、まず重症度を見極める。
輸液の選択
小児は輸液により簡単に高血糖にも低血糖にもなり得るため、血糖管理も疎かにしてはならない。
電解質バランスも崩れやすく、単なる盲目的な補正は危険である。
1号液は生食と5%ブドウ糖液とをバランスよく含んでいるので、初期輸液として無難であるが、
血管内容量が少ないと判断される場合は、血管内に残りやすい生食も選択肢になる。
ちなみに私の1stチョイスは生食。
自尿がない場合は、カリウム含有輸液の投与は高カリウム血症になるため基本的にはNGだが、
生食のpHは7.0であり、生食の大量輸液すはアシデミアになるため、酢酸リンゲル液もOK。