急性胃腸炎
急性の嘔気・嘔吐、下痢を主訴とする消化管の炎症
原因は感染症が多いが、心筋梗塞、肺塞栓症、大動脈解離、虚血性腸炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、胃・十二指腸潰瘍など感染症以外でも胃腸炎症状を呈することがある
最も多いのはウイルス性胃腸炎(小腸型)であり、基本は対症療法
細菌性大腸炎(大腸型)では抗菌薬を要することがあり、その鑑別は重要だが、抗菌薬が必要な症例は多くなく、CD腸炎のリスクもあるため、新生児、高齢者、菌血症、旅行者下痢症などに限定する。その場合はサルモネラ、赤痢菌、カンピロバクターを考慮し、セフトリアキソンやレボフロキサシンを考慮する
いずれにせよ、経口摂取が困難な場合は輸液をし、消化の悪い食事は避けること、他者への感染を避けるためにも手洗いが重要であることを指導する
熱が引かなかったり、痛みが右下腹部に移動してくる場合は、急性虫垂炎の可能性もあるので、その際は再度受診するよう説明する