急性腎障害(AKI)
何らかの原因で、数時間〜数日の間に腎機能が急速に低下して、体液量・電解質・酸塩基平衡などの生体恒常性の維持が困難となった病態
血清クレアチニンの上昇と尿量減少が主
腎前性AKIが最も多く、出血、脱水、心不全など循環血液量の減少に続発することが多い
次いで腎後性AKIで、尿道・尿管閉塞、前立腺疾患など尿路の閉塞や狭窄に起因する。この手は導尿などのウロ的処置にて腎機能は回復する
腎前性AKIの治療としては、細胞外液の補充や輸血、心不全の治療などである
高カリウム血症による心電図変化に注意しながら、必要に応じ利尿薬の投与も考慮する
しかし、体液過剰、高カリウム血症、代謝性アシドーシス、尿毒症症状(意識レベル異常など)があれば、透析も考慮しなければならない
AKI は、将来的な慢性腎臓病や末期腎不全の危険因子となるため、長期的な視野で腎機能の経過観察をすることが望ましい
NSAIDsなど腎機能に悪影響を及ぼす薬は控える