脳に向かう動脈の閉塞や破綻により脳への血流が途絶えた状態を脳卒中という。
脳卒中は①血管の閉塞による脳梗塞、②血管の破綻による脳出血、③動脈瘤や動静脈奇形が破裂しておこるくも膜下出血、④一過性脳虚血発作(TIA)に分類される。
脳梗塞
脳動脈の閉塞により灌流域の虚血が起こり脳組織が壊死する病態
脳梗塞はさらに、①頭蓋内の動脈硬化によって血流が遮断されるアテローム血栓性脳梗塞、②心房細動や弁膜症としった基礎疾患があり心臓内の血栓が脳血管で閉塞を起こす心原性脳梗塞、③脳内の小血管の閉塞により起こるラクナ梗塞に分類される。
局所神経症状(片麻痺、感覚障害、構音障害、失語、失認など)が見られる
正確な発症時刻を聴取し、発症後4.5時間以内であれば、血栓溶解療法の適応
CTでは発症12〜24時間までは病変が抽出されにくいため、緊急の場合はMRIを考慮
発症後4.5時間以降であれば、抗血小板薬の投与を開始する
脳血流量の自動調節能が破綻しており虚血領域が拡大する恐れがあるため、降圧薬は基本的に中止するが、
収縮期血圧が220以上か拡張期血圧が180異常の時は15%程度の降圧を行う
ADL向上のため早期のリハビリテーションの導入を
TIA
一過性に生じた脳虚血症状が24時間以内(通常は2〜15分)に自然にかつ完全に消失したものをいう。TIAを起こした患者はその後の経過で20〜30%が脳梗塞に移行するとされる。
くも膜下出血
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