肺気腫(COPD)
肺や胸郭、呼吸筋の障害により肺が十分に膨らまなくなることを拘束性肺疾患
呼気時に肺胞からの空気の流出が障害されるのを閉塞性肺疾患
肺気腫の特徴
・両側の横隔膜の低下と平坦化、両肺の過膨張
・肺内における気腔の異常な膨張
症状の主体は呼気時の末梢気道閉塞による呼吸困難
肺気腫の診断基準
スパイロで一秒率が70%未満、他の疾患を除外できること
ほぼ全例で長期の喫煙歴があり、ブリンクマン指数が400以上でCOPDおよび肺がんのリスクが高くなる
換気血流比不均等とは、換気の悪い肺胞への血流を減少させ、換気のいい肺胞へと血流を振り分けていること
高山病
高山は酸素分圧が低く肺全体で血流の収縮が起こり酸素の取り込みが低下する
肺気腫は肺胞の換気面積および血中への拡散が減りPaO2が低下する
弾性収縮力を低下させ、末梢気道は呼気に際して潰れやすくなり気道抵抗を高める
血管抵抗を高め右心不全→肝臓の慢性うっ血、下腿浮腫へとつながる
急性期評価では、特に呼吸状態の把握が重要
呼吸苦、呼吸数・努力性呼吸の有無と、SPO2、動脈血液ガス評価で酸素の必要性を判断する
COPDの治療
1.喫煙などの危険因子の回避
2.気管支拡張薬やステロイドなどの吸入療法
3.呼吸リハビリテーション
4.ワクチンによる感染予防
5.在宅酸素療法(HOT)
呼吸不全に関しては、患者本人の普段との変化に加え、Pao2が60未満、SPO2が90%未満は酸素投与の適応である
重症であればNIPPV、人工呼吸器管理も検討
膿性痰や咳の悪化では細菌感染(インフルエンザ桿菌、モラキセラカタラーリス、肺炎球菌、場合によっては緑膿菌)も見逃さずに抗生剤治療もおこなう