心筋梗塞
肺水腫を認めることもあり肺門を中心に両肺の斑状陰影(蝶形陰影)や心陰影拡大を認める
原因
冠状動脈の粥状硬化で発生した粥種の破綻や血栓形成によるものが多い
所見
①突然の発症、30分以上持続する胸痛、胸部圧迫感
②異常Q波、ST変化
③心エコーで左室収縮・拡張機能低下、壁運動障害
心筋梗塞の治療
安静、酸素吸入、静脈ラインの確保、心電図モニター装着
アスピリン投与は必須。胸部症状があれば硝酸薬(ニトログリセリン)も考慮
血圧が上昇していれば、ニトログリセリンといった硝酸薬や、Ca拮抗薬、β遮断薬も考慮
血圧が安定していれば、血圧変動の少ないニコランジルも考慮
心筋梗塞に伴う肺水腫
肺の毛細血管から漏出した過剰な水分が肺胞内に貯留した状態
ガス交換が上手く行えず低酸素血症をきたし、呼吸困難、起坐呼吸、頻呼吸などが見られる
肺水腫の治療
利尿薬投与、水分、ナトリウムの制限、酸素投与など
梗塞は心臓をはじめ、脳、腎臓に好発するが、動脈同士の吻合の少ない終動脈によって支配されているためである
心筋梗塞による心筋繊維の収縮能の低下から長期的には代償できずに慢性腎不全に至る