救急 ER
背部痛で血尿=尿管結石は危険!?叩打痛もあるから石ですね〜なんてのはダメ。 大動脈瘤破裂という危険も潜んでいるからで。熱が出ていたら腎盂腎炎といった感染症も鑑別に挙げる必要があるが、まずは致死的なものから除外していくのがセオリー。エコーする…
ステロイド外用剤とは、身体に起きる炎症を抑える働きのあるステロイド(副腎皮質ホルモン)を化学的に合成したもので、抗炎症作用・抗アレルギー作用を局所で発揮させることができる、炎症性皮膚疾患の治療には欠かせない薬であるしかしステロイド外用剤には…
腹痛を主訴に来院された患者に対し、鑑別にあげたい疾患やこれだけは聞いておきたい病歴・ROSなどを下記に記す。鑑別疾患 除外すべき疾患:急性心筋梗塞、腹部大動脈瘤破裂、虫垂炎、腸閉塞、腸管膜、上腸間膜動脈閉塞症/NOMI、急性膵炎、特発性S状結腸穿孔 …
呼吸困難を主訴に来院された患者に対し、鑑別にあげたい疾患やこれだけは聞いておきたい病歴・ROSなどを下記に記す。鑑別疾患 ①肺 (1)肺胞低換気:呼吸性アシドーシス(気道閉塞、COPD、喘息、SAS、肺炎、脳血管障害、薬物中毒、低K血症、肥満、高度腹水…
胸痛を主訴に来院された患者に対し、鑑別にあげたい疾患やこれだけは聞いておきたい病歴・ROSなどを下記に記す。鑑別疾患 除外すべき疾患:緊張性気胸、肺塞栓症、心タンポナーデ、ACS、大動脈解離、食道破裂 その他の鑑別とポイント 胸膝位で軽快:膵炎、心…
頭痛を主訴に来院された患者に対し、鑑別にあげたい疾患やこれだけは聞いておきたい病歴・ROSなどを下記に記す。鑑別疾患 1st:SAH、髄膜炎、緑内障発作、外傷 2nd:CO中毒、側頭動脈炎、頸動脈・椎骨動脈解離、帯状疱疹、副鼻腔炎 3nd:片頭痛、緊張性頭痛 …
基本セット 【意識レベル】 【バイタルサイン】 【主訴】(とても痛そうですね。辛いですね。などねぎらいの言葉もかける) 【現病歴】(OPQRSTで)【ROS】(主訴が全身倦怠感や気分不良などの場合は具体的に症状を聞いていくしかないが、主訴をもとにある程度臓…
心不全とは渋滞に例えられ、心臓の器質的・機能的異常が生じ心ポンプ機能の代償機転が破綻し、心室拡張末期圧の上昇や臓器への灌流不全をきたした状態である。 つまり、心臓は血液を送り出す臓器で、心臓に何らかの不具合が生じると、うまく血液を送り出すこ…
失神とは、一過性に脳の血流が低下することによって意識消失を来すもの。 通常は数分以内に回復する。通常は脳卒中の発作とは関係なく、完全に意識は回復するため、少しでも認知機能などの障害や、回転性めまい、複視、片麻痺、小脳失調など神経障害が残って…
皮膚・軟部組織感染症は「水虫」や「おでき」といった表面に限局した軽度の感染症から、皮下組織や筋膜にまで達する蜂窩織炎、壊死性筋膜炎のように生命予後に関わる重症な感染症まである。 原因菌は黄色ブドウ球菌と化膿レンサ球菌が主体となる。伝染性膿痂…
発熱に関連するバイタルサイン血圧 血圧の急激な上昇や低下を伴う発熱は、大動脈解離や敗血症など危険性の高い状態の可能性がある。呼吸回数 呼吸が上がっている場合、一過性のかぜ症候群ではなく危険性の高い疾患の可能性が高まり、特に30回/分以上の場合は…
脛骨高原(プラトー)骨折実は私、先日の救急当直で膝をぐねった患者さんのレントゲンで見逃してしまいました。。(すぐに引き継ぎの整形医師が気付いてくれたのでとてもありがたかったですが)プラトーとは高原という意味です。レントゲンの正面像を見たらなる…
流行性耳下腺炎、いわゆるおたふく風邪【原因】 これはムンプスウイルスに飛沫感染や接触感染することで引き起こされる病気で、耳下腺以外の唾液腺(顎下腺、舌下線)、それ以外の膵臓や性腺(精巣や卵巣)など、消化液や精液などの液体成分を生成する腺組織…
手のひらや足の裏、口の中などに小さな水ぶくれのような発疹を引き起こす コクサッキーウイルスやエンテロウイルスに感染することによって発症する感染症であり、小児を中心に夏季に流行する。 ちなみにこれらのウイルスは、ノロウイルスなどと同様ノンエン…
IgA血管炎とは、皮膚に紫斑、腹痛、関節痛、腎炎などの症状を呈する、免疫の異常による病気のことIgA抗体がさまざまな臓器の小さな血管に沈着して血管に炎症が起きる3~10歳の子どもに多く、秋と冬に多い原因 原因となる感染源としては、扁桃炎などの上気道…
フィジカルアセスメント (頭頸部)1. 眼 ・眼球突出がないか確認 ・眼瞼結膜の色調を確認(緑の蒼白は貧血を意味する(Hb11以下)) ・眼球結膜に黄染や充血がないか確認(Bilが3以上) ・瞳孔の大きさ、形、左右差を確認する2. 副鼻腔 ・前頭洞、上顎洞付近に中指…
糖尿病と意識障害インスリンは血糖を下げる唯一のホルモンで膵臓のβ細胞から分泌されるその作用が不足することで血糖値が高くなり糖尿病へと進行する作用不足は①膵β細胞からの分泌低下、②筋肉、肝臓におけるインスリン感受性の低下の2つがある診断はHbA1c、…
心電図波形の代表的な間隔と異常不整脈 PR(PQ)間隔 延長:房室ブロック 短縮:WPW症候群1度房室ブロック:QRSは脱落しない 2度房室ブロック:QRSが脱落する WPW症候群:リエントリー性の頻拍発作や頻拍性心房細動などの多彩な頻脈性不整脈をきたすQRS時間 延長…
良性発作性頭位めまい症(BPPV)やメニエール病など、内耳を中心とした病気が原因で生じるめまいのこと。天井がグルグル回るような回転性めまいや、ふわふわした感じと表現されるようなめまいが起こる。原因により治療方法が異なる場合もあるため、めまいが起…
病態 その名の通り、脳の「くも膜下腔」に出血が生じる病気。 脳は外側から硬膜・くも膜・軟膜と呼ばれる三つの膜で重なるように包まれており、くも膜下腔はくも膜と軟膜の隙間である。 原因 原因の多くは、くも膜下腔の動脈瘤が形成(8割以上)され、それが破…
急性胆嚢炎胆石症の最も頻度の高い合併症で、急性胆嚢炎患者の95%以上に胆石症がみられる胆嚢管に結石が嵌頓することで閉塞し、急性炎症を来す胆汁の分泌と炎症の悪循環が放置されると、壊死や穿孔に至る可能性もある症状は、発熱、嘔吐、右肋骨下の圧痛数…
血液ガス分析で何をみるか1. 呼吸をみる PaCO2 PaO22. 酸-塩基平衡をみる pH PaCO2 PaO2 HCO3-しかし、PaCO2が高いのは肺が悪いとは言い切れないのでA-aDO2を計算するA-aDO2とは、動脈壁を乗り越える圧つまり肺胞がどれだけ動脈血に酸素を取り込む力があるか…
熱性けいれん・てんかん熱性けいれんは主に6〜60ヶ月までの乳幼児期に起こる症状は38℃以上の発熱とけいれんで、中枢神経感染症、代謝異常などの原因が見られず、てんかんが除外されるものと定義される約10%の乳幼児に発症し、再発率は約15%複雑型けいれんの…
小児喘息発作性に起こる気道狭窄によって、喘鳴や呼気延長、呼吸困難を起こす疾患遺伝と環境素因が関与しており ①気道の慢性炎症 ②気道過敏性の亢進 ③気道のリモデリング(気管支の構造が変化して元に戻らない状態) が関与している小児喘息はアトピー型が多い…
小児が成人より脱水になりやすい理由1.小児は体内の水分含有量が多く、細胞外液が細胞内液よりも多い2.小児の体重あたりの必要水分量が多い→そのため、成人より多くの水分を必要とする3.腎機能が未熟→脱水の際には酸塩基や電解質の異常を起こしやすいため、…
糖尿病性ケトアシドーシス (DKA)主に1型糖尿病の人に発生する症状は嘔気、嘔吐、腹痛、呼気のフルーツ臭、クスマウル呼吸などインスリンがないと細胞は血液中にあるブドウ糖を使うことができないが、インスリンがない場合、エネルギーを得るために脂肪が分解…
急性膵炎原因の多くは胆石による胆管や膵管の閉塞、アルコールによるファーター乳頭周辺のオッディ括約筋の攣縮などが引き金となって膵管内圧が上昇し、胆汁の膵内逆流が起こることにより膵液に含まれる酵素が活性化すると考えられ、アミラーゼが血液中に増…
小児の腸重積6ヶ月以上6歳未満の男児に多く、乳幼児、特に1歳前後の発症が多いウイルス感染(いわゆる胃腸炎)により腸がむくむことで、腸の一部が隣接する腸内にはまり込む(腸管壁が重なった状態)のがおもな原因回腸(小腸の末端)が大腸に入り込むために生じる…
川崎病4歳以下の乳幼児に好発する原因不明の疾患病態は全身の中小動脈の血管だが6つの主要症状のうち5つ以上で本疾患を疑う 1.5日以上の発熱 2.四肢末端の変化(硬性浮腫、紅斑) 3.両側眼球結膜の充血 4.口唇・口腔所見(紅潮、いちご舌、咽頭粘膜の発赤) 5.不…
急性胃腸炎急性の嘔気・嘔吐、下痢を主訴とする消化管の炎症原因は感染症が多いが、心筋梗塞、肺塞栓症、大動脈解離、虚血性腸炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、胃・十二指腸潰瘍など感染症以外でも胃腸炎症状を呈することがある最も多いのはウイルス性胃腸炎(…